ピラティスのペルビックティルトができない5つの原因を解剖・運動学からひもとく!

運動指導者の方・インストラクターの皆さんこんにちは!


Nピラティス柏店の保坂です!

本日は初めに重大な告知をさせていただきます・・・!

今月末の11/28(金)19:30にオンラインセミナーを

エデュケーションブログを担当している保坂の方で

開催させていただきます!

Screenshot


このセミナーに、

僕の理学療法士人生の9年間の姿勢評価方法を濃縮してあります!!


ブログでは、

色々なエクササイズに対する改善方法をお伝えしてきました。


ここまでお伝えしたのは、

姿勢改善に使う素材についてです。


ここまでブログを読んでいただいた方にはそこからエクササイズを、

どう姿勢の改善に繋げるのかをこのセミナーで、

掴んで欲しいと思っております!


もう姿勢改善で迷いたくない人には必見の内容ですので、

是非ご参加お待ちしております!

↓絶対に姿勢を変えるセミナーのリンク

https://peatix.com/event/4258645




改めまして、

ここからは基礎種目であるペルビックティルトについて解説していきます!


骨盤後傾・前傾を仰向けで繰り返して、骨盤を立てる感覚を掴んでもらうエクササイズですが、

骨盤を立てる感覚が中々伝わりにくい種目でもあります‥‥‥。


本日はこの原因について解剖的に5つの原因を解説していきます!

目次

ペルビックティルトができない理由を解剖学から

ペルビックティルト(骨盤の前後傾)は、


ピラティスの基本中の基本。


でも実際のレッスンでは、


「骨盤が全然動かない…」


「腰を反らせてしまう…」


「どっちに傾けるのかわからない…」


と悩む方がとても多い動きでもあります。

これには以下のような様々な解剖学的な原因が潜んでいます。

  • 骨盤と腰椎の分離ができていない
  • ハムストリングスの過緊張
  • 腹横筋・骨盤底筋の働きが弱い
  • 股関節の可動域制限
  • 呼吸との連動ができていない

ここから、

それぞれを細かく解説していきます!


理由1:骨盤と腰椎の分離ができていない

骨盤と腰椎の役割

ペルビックティルトは、

骨盤の前傾・後傾をコントロールしながら、

腰椎のカーブを適切に変化させる動きです。


骨盤と腰椎は密接に連動していますが、

理想は「骨盤だけを動かす」「腰椎だけを動かす」といった分離運動ができること。


これが難しいと、

ただ背中を丸めたり、脚で押し上げてしまったりします。

弱いとどうなる?

骨盤と腰椎の分離ができない人は、

腹横筋や多裂筋の協調性が低下している場合が多いです。


その結果、

骨盤の動きをコントロールできず、

腰で代償的に動こうとしてしまいます。


特に初心者では「腰を動かす=骨盤を動かす」と誤解しているケースが多いです。

改善のステップ

腰椎伸展と骨盤の前傾が分離できない場合は、

腹部の遠心性のコントロールの弱さが原因となることが多いので、

チェストリフトで感覚を掴むのがおすすめです!


特に重要なのは、

体を引き起こしてゆっくり戻す際に、

遠心性に腹筋を使うことができるのでそこを

意識してエクササイズを行なってみましょう!


理由2:ハムストリングスの過緊張

ハムストリングスの役割

ハムストリングス(大腿二頭筋・半膜様筋・半腱様筋)は、

骨盤の後傾動作に関与します。


骨盤を後ろに傾けるときに働く重要な筋群です。

過緊張だとどうなる?

この筋群が過剰に緊張していると、

骨盤を後傾させようとしてもハムが先に固まり、


骨盤自体がうまく動きません。


ハムの柔軟性が低下しているクライアントでは、

腿裏が攣る感覚も出現することが多いです!


改善のステップ

ピラティスリングやタオルでハムの柔軟性を改善して、

エクササイズの攣りを予防します!



硬いクライアントに対しては、

まず柔軟性の改善から始めましょう!


理由3:腹横筋・骨盤底筋の働きが弱い

腹横筋の役割

腹横筋は“天然のコルセット”とも呼ばれ、

体幹の安定性を保つインナーマッスルです。


ペルビックティルトでは、

この筋が働くことで腰椎の過剰な動きを抑え、

骨盤の細かなコントロールを可能にします。

弱いとどうなる?

腹横筋がうまく働かないと、

骨盤を動かす際に「お腹が前に突き出る」「腰が反る」など、

代償動作が出やすくなります。


また,

骨盤底筋群との連携が弱いと、

「下腹部が抜ける」「力が伝わらない」と感じる人も多いです。

改善のステップ

(Hodges & Richardson, 1996)の研究で、
腹横筋の先行的な収縮が体幹安定に重要であることが示されています。


なので、

しっかり腹横筋の学習をまず行うのが重要です。


簡単なところでは、

仰向けでしっかり息を吐き切る

ドローインなどの呼吸トレーニングから始めるのがおすすめです!


より専門的に鍛えたい方は、

以下の動画を参考にしてみてください!


理由4:股関節の可動域制限

股関節の役割

ペルビックティルトの際、

骨盤は股関節を軸に微細に動きます。


股関節の伸展・屈曲方向の可動性が不足していると、

骨盤の動きも制限されてしまいます。

制限があるとどうなる?

特に前傾方向では腸腰筋が硬く、

後傾方向では大殿筋やハムが硬いと、

骨盤がスムーズに傾かなくなります。


よくあるパターンとしては、

股関節前面の硬さがあって骨盤後傾と同時にブリッジしてしまうパターンです!

改善のステップ

股関節前面の柔軟性低下により、

骨盤の後傾した際にブリッジしてしまうので、そこの改善が必要です。


以下のように、

ポールを把持した状態で股関節前面のストレッチを行なってあげると非常に効果的です!

理由5:呼吸との連動ができていない

呼吸の役割

ピラティスの動きはすべて、呼吸とセットです。


ペルビックティルトでは、

吸うときに骨盤を前傾(腰椎伸展)、

吐くときに骨盤を後傾(腰椎屈曲)させるリズムが基本。

呼吸が乱れるとどうなる?

呼吸が浅いままだと、

横隔膜・腹横筋・骨盤底筋の連携がうまくいかず、

「腹圧が保てない」状態になります。


このとき、

骨盤を動かそうとしても力が分散してしまい、

「動いている感覚がない」と感じやすいです。

改善のステップ

この場合は、

呼吸で腹部を使う感覚を賦活する必要があります。


仰向けの骨盤の動きであるペルビックティルトより、

重力を負荷にして行えるキャットアンドカウから始めるのがおすすめです!


ペルビックティルトができない!を解決するまとめ!

ペルビックティルトができない原因は、

単に「骨盤が硬い」だけではありません。


・骨盤と腰椎の分離運動
・ハムストリングスの過緊張
・腹横筋と骨盤底筋の機能低下
・股関節の可動域制限
・呼吸パターンの乱れ


これら5つの要素が絡み合って、

骨盤の自然な動きを妨げています。


インストラクターとしては、

まず「どこが動いていないのか」を観察し、

「どこで代償しているのか」を見極めることがポイント。


そして、

腹横筋の活性化や呼吸の再教育など、

基礎から整えるアプローチが一番の近道です。


今日のレッスンで、ぜひ「骨盤の動きを感じる時間」を増やしてみてください。


それが、すべてのピラティスムーブメントの基盤になります!


N.Pilates Seminar

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