youtubeで多裂筋を学ぶ
多裂筋の解剖学的特徴を知ろう!
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多裂筋を聞いたことあるでしょうか?
インストラクターの方はご存知の方も多いと思いますが、一般の方はあまり聞かない筋肉だと思います。
あまりメジャーではないこの筋肉は非常に重要な役割を持ちます。
・背骨の細かい動き
・背骨を安定させる
・骨盤(仙腸関節)を安定させる
これらは多裂筋が働くからこそ得られる機能です。
多裂筋は背骨にある細かな筋肉で、インナーマッスルの一つです。
この筋肉が働くことで、コルセットのように腰や体幹を安定させてくれるのです。
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文献では、
腰痛患者の80%で多裂筋の筋萎縮が見られた。
Correlation between the MRI changes in the lumbar multifidus muscles and leg pain(Kader 2000)
と報告されています。
つまり、腰が痛い人は大体この筋肉が使えていないということです。
また、
腰部多裂筋は、腰椎の生理的前弯位で最も活動性が高く、後弯位で最も低い。
Different ways to balance the spine(Claus 2009)
との報告もあります。
よく見るこんな姿勢の人(Sway back姿勢)では、多裂筋の働きが悪いことがわかりますね。
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Sway back姿勢で、腰痛がある方には多裂筋のアプローチを試してみましょう。
多裂筋の重要性がなんとなく理解できたところで、
実際に多裂筋はどこに付いていて、どんな時に筋肉が働くかを理解していますか?
解剖の知識を理解していれば、
- どんなエクササイズが効果的で
- どんな代償動作が出やすいのか
まで考えることができます!
今回は多裂筋を解剖から理解し、明日から使えるPointをお伝えします!
多裂筋の起始・停止とは?
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【起始】
仙骨後面、上後腸骨棘、腰痛乳様突起、全胸椎突起、第4〜5頚椎までの関節突起
【停止】
第1頚椎(環椎)を除く2〜4椎骨上の棘突起
【作用】
脊柱伸展・側屈・回旋
起始・停止・作用については上記の通りなのですが、専門用語が多くわかりにくいですよね。
実際には大まかな位置関係を理解しているだけでも、エクササイズ指導に活かすことができます。
なので、簡単に理解したい方は下記をご参照ください!
【ズボラ起始】
背骨〜仙骨
【ズボラ停止】
2〜4個上の背骨
これだけ理解しておいてください!
背骨に細かくついてるんだー!くらいでOKです。
背中の筋肉は他にもたくさんありますが、他の筋肉と比較してみるとより深部にあり、細かくついています。
そのためより細かい動きをします。
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また、解剖学的特徴としては、多裂筋は胸の高さよりも腰の高さで筋肉が大きいです。
そのため腰の症状との関わりが大きいことが理解できます。
一つの特徴として頭に入れておきましょう。
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多裂筋のストレッチ方法
解剖を理解できたところで、実際にストレッチをしてみましょう。
多裂筋をストレッチした方がいい人は、
・反り腰
・腰椎前弯が強い
・腰痛がある
です。
特に反り腰が強い人は、多裂筋が過剰に働きお腹の力が入りにくい人が多いです。
まずは、多裂筋などの腰の筋肉をストレッチで緩めてあげることが大事です。
多裂筋は脊柱の屈曲で伸張されます。ストレッチ方法は、シンプルに脊柱を屈曲しましょう。
多裂筋は特に脊柱屈曲位および脊柱屈曲位で同側回旋において伸張されることが示唆された。脊柱屈曲位と脊柱屈曲 位で同側回旋との間には有意差がみられなかった。
脊柱起立筋と多裂筋の効果的なストレッチングの検討 せん断波エラストグラフィー機能による弾性率を用いた検討(李翔 2013)
エクササイズではCat &Cawがオススメです。
背中のストレッチ感があればOKです!
多裂筋のエクササイズ方法
・腰痛がある
・Sway back姿勢
上記に当てはまる方は、多裂筋を鍛えましょう。
鍛える方法はたくさんありますが、オススメはサイドブリッジです。
サイドブリッジは、体幹筋の同時収縮に優れており、腰部安定性に対する有効な運動となりえる事が示唆された。
体幹筋同時収縮に関する検討(西沢 2012)
サイドブリッジは、多裂筋だけでなく内腹斜筋との同時収縮が高まると文献で報告されています。
つまり、体幹を安定させるためには腹筋と背筋を同時に鍛えられるサイドブリッジが効率的と考えられます。
ふらつかないように頑張りましょう!
最後に
解剖の知識があることは大きな武器です。
解剖を理解しているとエクササイズ指導の質もグッと上がります。
実際の触り方やコツなどが知りたい方は、ゼロからわかる解剖学セミナーでお待ちしています!
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