大内転筋の解剖学〜ゼロからわかる解剖

こんにちは!インストラクターの皆さん。

本日は以前内転筋の一つとして紹介した大内転筋を本日はよりフォーカスして紹介していきます!


ピラティスや運動指導の際にこの大内転筋はO脚改善にも、とても大事ですので是非特徴を捉えてみてください!

目次

大内転筋の解剖学的特徴を知ろう!


「大内転筋(だいないてんきん)」は、股関節の内転を担う筋肉群の中で最も大きく、最も深部にある筋肉です。

この筋肉は、単に脚を閉じるだけではなく、
骨盤の安定性や股関節の可動性、
さらには姿勢保持にも関与する多機能な筋肉です。


とくにO脚傾向の方にとっては、内転筋群の機能バランスが大きく影響を与えるため、

この大内転筋のコンディショニングがカギになります。


なぜ大内転筋が重要なのか?

以前紹介したように大内転筋は、「長内転筋」や「短内転筋」、「薄筋」とともに内転筋群の一つにに分類されますが、
その中でも唯一、停止部が膝関節近くまで伸びているという特徴があります(Kendall et al., 2005)。


この長さが、骨盤から大腿遠位にかけての力の伝達・安定性に大きく寄与しているのです。

また、起始部が「恥骨」から「坐骨」にまたがるため、筋肉の上部は股関節屈曲に、下部は股関節伸展に関与するという独特な二重作用があります(Neumann, 2017)。

O脚の人の特徴としては、大腿骨の外旋・外反+脛骨外旋が組み合わさっていることが多く、
この大内転筋の筋力低下や柔軟性の低下が関係しています。


逆にX脚の人は、一見すると内転筋をしっかり使えているように見えますが、

それは罠です笑

実は大内転筋ではなく長内転筋優位で股関節を内転方向持ってきていることが多いのです!


長内転筋には内旋作用がある為、X脚になると股関節内旋方向に入るため、

大体前面の張り感にも繋がります!




なので結局O脚でも、X脚でも大内転筋が使えるようにならないといけないというわけですね!


起始・停止(きっちり&ズボラver.)

ここから筋肉の起始停止の確認です!


まずはきっちりとしたバージョンから確認していきましょう!

◎きっちりver

起始:
・恥骨枝(inferior pubic ramus)
・坐骨枝(ischial ramus)
・坐骨結節(ischial tuberosity)

停止:
・大腿骨の粗線内側唇(medial lip of linea aspera)
・内側顆上稜(medial supracondylar line)
・内側上顆(adductor tubercle)

作用:
・股関節の内転(脚を閉じる動き)
・股関節の屈曲(上部線維が担当)
・股関節の伸展(下部線維が担当)
・骨盤の前後安定(立位や歩行時に体幹と下肢をつなぐ)


◎ズボラver

次はインストラクターさん向けの「ズボラver」!

走行のイメージだけざっくり掴みましょー!

起始:
骨盤の下のほう(前の恥骨〜後ろの坐骨まで広く)からスタートして、

停止:
太ももの内側(しかも膝に近い方まで!)についてます。

作用:
・脚を内側に寄せる(内転)
・脚を前に出す(上の方)
・脚を後ろに引く(下の方)
・立っているときに骨盤を支えてくれる

「骨盤の下から内ももに斜めにつながる」イメージでOK!
体幹と下肢の橋渡し的なポジションにあるので、立位姿勢やO脚改善にめちゃくちゃ重要な筋肉です。

硬いとどうなる?

主な症状や特徴:

  • 股関節の伸展が制限される
  • 骨盤が後傾しやすくなる(ヒップヒンジが使いづらい)
  • 歩行時に股関節の伸びが出ず、膝・腰に代償が出る
  • 股関節外転時に、逆に内ももがつっかえて開きづらくなる
  • スクワットで膝が外に流れやすくなる(外転・外旋優位)

O脚傾向の方は、「硬さ」よりも「弱さ」へのアプローチが注目されがちですが、
実は硬さによる動作制限や代償も要注意です。


弱いとどうなる?

主な症状や特徴:

  • 両脚を閉じる力が低下し、下肢内転筋の協調性が低下
  • 膝が外に流れやすくなる(ニーアウト)
  • シングルレッグスタンス時に骨盤が安定しない
  • 骨盤を支えきれず、体幹側に過剰な緊張や代償動作が出現
  • 外旋筋や腸腰筋に頼った不安定な動作パターンが定着

姿勢保持や立位動作で内転筋を“支える筋”として使えていないと、見た目としては「脚がO脚っぽくなる」だけでなく、
「動作が不安定でぎこちない」印象につながります。


よくあるエラー例

エラー①:内モモを使おうとすると膝が内側に入る

これは先ほど紹介した長内転筋優位になっているパターンでの例です。

エクササイズとして行う場合に股関節の内旋を伴うと外側広筋や直筋ばかりに効いてしまい、

前腿の張り間につながるので注意です。


エラー②:ブリッジ動作で膝が大きく開いてしまう

殿部の筋の出力は入っているけど内転筋が上手く入ってないパターンです。

しっかり内転筋を鍛えましょう。


ストレッチとエクササイズ

▶ ストレッチ:内転筋群ストレッチ

  1. 立位スタート
  2. 伸ばしたい側の足を外側に開き、反対側にしゃがむ
  3. 伸ばしたい側の膝は完全に伸展
  4. 30秒キープ×2セット

→ 内もも全体が伸びていればOK!


▶ エクササイズ:スクワットウィズボール

  1. 立位で膝にボールを挟む
  2. ボールが変形しない程度に最低限挟んでおく
  3. ボールを挟んだ中でスクワットを行い、大内転筋屈曲・伸展・内転作用を賦活

→ ボールを落とさないように最低限挟んでスクワットする意識がポイント!
強く挟むと長内転筋に入るので注意です。


まとめ

大内転筋は、単なる「脚を閉じる筋肉」ではありません。
姿勢保持、歩行の安定、そして股関節〜膝の正しい連動に深く関与する、O脚改善のキーマッスルです。

  • 股関節の伸展制限やニーアウト傾向がある方
  • 内ももの意識がつかみにくい方
  • 立位姿勢が不安定な方

そんな方には、ストレッチ+ピラティスのスタンディング系エクササイズを通して、大内転筋のしなやかさと強さを育てていきましょう。


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