梨状筋症候群とは??

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英語では「Piriformis Syndrome」といいます。

・長時間の座位や運転で症状が悪化
・梨状筋のストレッチで症状が誘発される
・梨状筋を触診すると圧痛がある

などの症状でいわゆる坐骨神経領域の痛みや痺れを起こす障害です。

確かに解剖の図を見ると「梨状筋の下を坐骨神経が通り、圧迫されてお尻や下半身に痺れが出る」というのは説明がつきます。

じゃあ梨状筋のストレッチだけしていればいいの?

ということになりますが。

どうでしょう?

臨床上、梨状筋のストレッチだけで治らない人も多いのでは?

今回はそんな人に向けた内容です。

梨状筋のストレッチだけで治らない?3つの問題を知る!

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まず最初に坐骨神経痛を大きく3つの原因に分けてみましょう。

1梨状筋周囲の問題
椎間関節
3仙腸関節

この3つの問題から坐骨神経の痛みを評価していくことが大事です。

もちろんここに生理学的な部分も入ってくるので痛みは複雑です!

坐骨神経と梨状筋の解剖学的走行パターン

まず坐骨神経の走行パターンは大きく6つに分かれます。

Type a:梨状筋の下を坐骨神経が走行、90%
Type b:梨状筋を貫く繊維と梨状筋の下を走行する繊維に分かれる、7.1%
Type c:梨状筋の上下を走行する繊維に分かれる、2.1%
Type d:梨状筋を貫いて走行、0.8%
Type e:梨状筋の上と貫く繊維に分かれる
Type f:梨状筋の上を走行する

梨状筋自体は

通常型:54%
上双子筋、内閉鎖筋と癒合:29%
内閉鎖筋、中殿筋と癒合:13%
中殿筋と癒合:4%

となります。

つまり梨状筋だけの肥大だけで坐骨神経痛がおこるわけではないということです。他の筋肉との癒合自体もあり、梨状筋だけでなく、外旋筋全体を評価することが重要になります。

<外旋筋の緩みの肢位>
梨状筋:股関節外旋、外転
内閉鎖筋、外閉鎖筋:股関節外旋、屈曲90°での外転
中臀筋:股関節伸展、外旋、外転

となるので、上記のポジションで痛みが緩和するかどうかをチェックして鑑別していきましょう。

椎間関節と外旋筋のスパズムの関係性

え?椎間関節と外旋筋って関係あるの?

はい、あります。

脊髄神経後枝内側枝によって椎間関節は支配されています。

内側枝第1枝→隣の椎間関節包の下部
内側枝第2枝→多裂筋
内側枝第3枝→1つ下位の椎間関節包の上部

といった感じでやや複雑ですw

ポイントは

L4/5からの脊髄神経後枝内側枝に支配されているL5/S1の椎間関節に刺激が加わると求心性インパルス→内側枝を介して外旋筋にスパズムを起こす

ということです。

もっと簡単にいうと

1椎間関節由来で腰回りが痛い
2神経を通して外旋筋スパズム起こす

です。

だから椎間関節由来の腰痛は坐骨神経痛のような症状も引き起こすのです。

仙腸関節由来の梨状筋スパズム

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これも上記の脊髄神経後枝からの筋肉スパズム問題です。

仙腸関節後方にある脊髄神経後枝L5.S1.2に問題が起きると外旋筋にスパズムが起こります。

とまあこのあたりは解剖学的知識なので、当たり前っちゃ当たり前です。

じゃあこの知識をどうやって臨床に落とすかということです。

ここからが臨床の考え方。いきます。

梨状筋症候群を疑った時にやるべき評価と治療順序

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シンプルに問題は

・股関節の外旋筋(梨状筋をメインに)の短縮
・椎間関節由来の外旋筋スパズム
・仙腸関節由来の外旋筋スパズム

に分かれます。

まずやるべきことは

椎間関節と仙腸関節の評価です。

最初から梨状筋をストレッチやマッサージすると「他の原因でスパズム起こしていて硬くなっている」ので、他の原因を取り除くことが最優先になります。

で。

どちらの関節にも影響しているのが「多裂筋」です。

まずは多裂筋の萎縮・短縮を評価して、多裂筋を使った運動を行ってみましょう。ストレッチ・徒手療法・運動療法を組み合わせて「多裂筋」にアプローチしてみてください。(方法はなんでもOKです)多分一番簡単な方法はこれです↓

この時点で股関節外旋筋が緩み、坐骨神経領域の痛みが変化していれば、それが原因の可能性が高いです。

もしこれでも全然ダメな場合は「梨状筋周囲の外旋筋」にアプローチしましょう。これは一般向けの動画で撮っていますが。

・坐骨神経のモビライゼーション
・股関節外旋筋全体のストレッチ

をメインにしています。意外と構成練っていますw

まとめ

・坐骨神経痛と梨状筋の関係性を知る
・3つの機序をしっかりと理解して評価、介入する

以上です!

世の中のSNSにはいろんな解決方法が載っていますが、一番のポイントは何が原因かを知り、適切に運動処方できるかどうかになります。ピラティスのセッションに役立ててみてください!

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