ピラティスで変わる上位交差性症候群!6つのステップで変わる姿勢!

姿勢改善におけるピラティスの効果はみなさんご存じですね。

ではさらに具体的に踏み込んで「上位交差性症候群」についての筋肉のバランスと改善方法のステップをご紹介します!

目次

上位交差性症候群の筋肉のバランスとアライメントの特徴

・上位頚椎過伸展
・下位頚椎前方並進・下位頚椎前弯減少
・頸部インナーマッスル機能低下
・頸部アウターマッスルによる運動優位
・肩甲骨外転位
・上腕骨頭前方変位
・前胸部軟部組織伸張性低下

これが問題です。

大切なのは土台である胸郭の位置を修正してから→頭部・頸部の位置を修正することが大事。もちろん運動学習が必須なので、トレーニングを入れるのも必須。徒手療法やマッサージだけだとすぐに戻ります。

では具体的な解決方法と順序がこれです↓

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この順序でやってみよう!

上位交差性症候群に対するピラティス1大胸筋、小胸筋、腹直筋のリリース

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上位交差性症候群の修正の第一歩は土台を変えること。

ここでは胸郭の位置の修正がとても大事。

上位交差性症候群はいわゆる猫背です。

つまり胸椎の伸展、肩甲骨の内転が苦手。

その主な原因になっているのが大胸筋、小胸筋、腹直筋

この硬さをしっかりととりましょう。すごく簡単な自主トレとしてはストレッチポール場で運動をすること。これだけでも胸郭の位置が戻り頭の位置も修正しやすくなります。

上位交差性症候群に対するピラティス2胸鎖関節のリリース

鎖骨と胸骨からなる胸鎖関節。

この胸鎖関節の動きとしては

・挙上/下制
・前突/後退
・前方回旋/後方回旋

特にヘッドフォワードの人は鎖骨の後退と後方回旋に制限がかかりやすい。鎖骨と胸骨の付け根から下方・側方へ圧をかけてリリースしましょう。

加えて鎖骨胸筋筋膜という筋膜(鎖骨に対して水平方向の筋膜)もあるので、この辺りを繊維方向を意識して伸ばしてみよう。

上位交差性症候群に対するピラティス1後頭下筋群のリリース

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・大後頭直筋
・小後頭直筋
・上頭斜筋
・下頭斜筋

この4つの筋肉から成るのが後頭下筋群。

ヘッドフォワード姿勢では常に上位頚椎が過伸展しているためこの筋群が硬くなります。また頚椎を固定して目だけ動かすことで負担がかかるので、パソコン作業が多い人も固くなります。

簡単なリリース方法としては後頭骨に指をひっかっけて弱い力で垂直方向に牽引する方法。(背臥位)

もし細かく触診できるのであれば一つ一つ丁寧にリリースしよう。

ちなみに「大後頭三角」という場所は頭痛の治療ポイントになります。

・大後頭直筋
・上頭斜筋
・下頭斜筋

この間に椎骨動脈と後頭下神経が通るためです。頭痛の治療として大後頭三角を構成している筋肉を柔らかくすることも大事です。

上位交差性症候群に対するピラティス4頸部内在屈筋群のトレーニング

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主に「頸長筋」が弱化します!

なので上位頚椎の過伸展を後頭下筋群のリリースから修正した後に。

良い頚椎のアライメント維持したまま頸部の屈筋群のトレーニングをします。注意点は上位頚椎の過伸展の代償だけ防ぎましょう。

方法は簡単

1背臥位から頸部のニュートラルを整える
2そのまま頭を床から1cm離してキープ
3うまくいくと頸長筋が疲れます

上位交差性症候群に対するピラティス5胸鎖乳突筋のトレーニング

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胸鎖乳突筋の短縮は大問題です。

片方だけの短縮or過剰な緊張があると頸部の回旋/側屈を引き起こします。真正面から顔をみたときに頸部が正中位でない場合、胸鎖乳突筋の短縮を疑いましょう。どちらも短縮すると頭部を下方に引き込みます。さらに呼吸補助筋としても使われやすくなるので良いことなし。

胸鎖乳突筋の作用は頸部の屈曲(作用としては強くない)、回旋、側屈。

あまりに筋肉が固すぎる場合は頸部の伸展と側屈、回旋でストレッチを加えましょう。頸部の痛みが強い人は鎖骨を下方に押し下げるストレッチでリスクヘッジしましょう。

それが終わったら頸部を正中位にした状態で胸鎖乳突筋のトレーニング。

方法は以下の通り

1頸部・頭部・胸椎伸展位(端座位からやや後ろに倒れる)
2その状態で頸部の回旋(代償運動に注意)

これを5〜10回くらいを目安に行いましょう。結構きついですが終わった後は頸部の動きがかなりスムーズになります。

上位交差性症候群に対するピラティス6頭・頸板状筋のトレーニング

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最後にこの頭部と頸部の筋肉を鍛えましょう。

ポイントは2つの筋肉が胸椎・頚椎・頭部をつなぐこと。なので頭部の動きには胸椎の筋肉が関与するわけです。

作用としてはどちらも両側が働いて頭部の後屈、片側の場合は側屈と回旋の作用。

なるべく胸椎と連動させた収縮運動がおすすめ。

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1四つ這いの状態で重力を頭にかける→こうするとヘッドの落ち込みがわかりやすい
2脊柱をニュートラルな状態に持っていき胸椎の伸展を作る
3頸部の位置を維持。もし運動負荷を加えるならこの状態で回旋運動や上肢の挙上運動を行う

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上位交差性症候群に対するピラティス動画!

基本的にピラティスエクササイズを中心にやってます!

まとめ

いかがだったでしょうか?

1大胸筋、小胸筋、腹直筋のリリース
2胸鎖関節のリリース
3後頭下筋群のリリース
4頸部内在屈筋トレーニング
5胸鎖乳突筋トレーニング(正中位での回旋)
6胸椎伸展と合わせて頭板状筋、頸板状筋トレーニング

この順序で丁寧に行うと上位交差性症候群をかなり的確に良くできます!

ぜひ参考にしてみてください!!

N.Pilates Seminar

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