ぎっくり腰のメカニズム!急性腰痛捻挫に対してピラティスインストラクターは何をする??

今回はぎっくり腰についての解説です。

もしクライアントさんが

「ぎっくり腰になりました。どうすればいいですか?セッションしてもいいですか?」

と連絡が来たらどうしますか?

みなさんが迷わないようにぎっくり腰のメカニズムと介入時期、再発予防について解説していきまーす!!

目次

ぎっくり腰とはそもそも何?

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椎間板の微小亀裂、椎間関節の捻挫、筋膜性腰痛、仙腸関節の歪みなど。。。実に様々な要因でぎっくり腰が起こります。

「急性腰椎捻挫」と診断されますが、その中身や原因は様々。そして明らかな原因がわかっていないのが厄介です。

ぎっくり腰を起こしやすい姿勢

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・前かがみ
・急に姿勢を変えた時

これらのパターンが非常に多いです。洗面台で顔を洗ったときや掃除機をかけている時というエピソードが有名ですよね。

原因はわからないけれども、このパターンから考えたときに解剖・運動学へ落とし込んで原因を追求してみましょう。

ぎっくり腰を起こしやすい解剖学的特徴

これはまだデータとしては見つかっておりませんが、ぎっくり腰の方をみてきた経験からお話しします。

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基本的に椎間関節に加わるストレスは

・剪断力
・圧迫力
・屈曲力

この3つの力をなるべく分散させることが重要になります。

ぎっくり腰を起こす人の多くは

・骨盤前傾ができない
・腰椎が後弯している
・ハムストリングス 、臀筋群が硬い
・腸腰筋、多裂筋の機能不全

が多く見受けられます。

結果的に。

「椎間関節が前弯しないため不安定性が高く、インナーマッスルの機能不全起こしている状態で腰を動かす→ぎっくり腰になる」

と推測しています。

また、腰椎の平坦化・後弯は回旋の可動域を大きくして椎間板にストレスを生み出します。だからぎっくり腰に対しては腰椎の正常な前弯カーブと下半身の柔軟性をUPさせることがポイントになります。

ぎっくり腰かどうかの判断方法!

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本当にぎっくり腰なのかどうかの判断も大切です。

特に気をつけなければいけないのはred flagと呼ばれる腰痛。

つまり危険性が高い腰痛です。

わかりやすい覚え方として「FACET」があります。

Fracture(骨折)
Aorta(大動脈解離、大動脈瘤破裂)
Compression(膿瘍、ヘルニア、馬尾症候群、血腫など)
Epidural abscess(硬膜外膿瘍、脊椎炎、腸腰筋膿瘍など)
Tumor(腫瘍)

このように緊急性の高い腰痛red flagには以下のような特徴があります。

<危険な症状(red flag)の特徴>
・発症年齢20-55歳
・時間や活動性に関係なく安静時に激痛
・胸部痛
・ガン、ステロイド治療
・急な体重減少
・発熱
・神経症状

上記の自覚症状は要注意。

セラピストとしては問診でしっかりと聞き取りしましょう。逆にこれらの症状に当てはまらなければ9割近くはred flagから外れます。MRIやCT、レントゲン、血液検査から医師の判断を仰ぎましょう。

redflagという危険な腰痛の可能性も頭の片隅にしっかりとおいておきましょう。

ぎっくり腰3日以上の安静はむしろ悪化させる

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ぎっくり腰って安静第一!だと思っている一般の方が多いのですが。実は安静による腰痛の治療効果が低く休めば休むほど職業復帰率が下がると言われています。

Federal Clinical Practice Guideline, Acute Low Back Problems in Adults(成人の急性腰痛に関する米国医療政策研究局臨床治療ガイドライン)では↓

腰痛患者における長期間の臥床や、目的の明らかでない鎮痛薬の投与、診断のための不必要な検査を避け、その代わりに苦痛を最小限にし、早期に活動を再開し、腰の障害を自然に軽快させるような安全で有効な治療法を行うべきであると奨励

つまり「痛みに応じて動ける範囲で動く!」基本的には3日以上の安静は推奨されていません。

ぎっくり腰に推奨されている3つの治療方法

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・薬物療法
・脊椎マニピュレーション(可動域制限を伴う場合はGrade Aのエビデンス)
・運動療法(協調運動障害がみられる場合はGrade Aのエビデンス)

になります。脊椎マニピュレーションはしっかりと技術研鑽している人のみが行う治療方法であり、自信のない方はやめましょう。

ぎっくり腰に対してピラティスや運動は効果的なのか?

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●急性腰痛(4週未満)には効果がない。(Grade B)
●亜急性腰痛(4週~3カ月)に対する効果は限定的である。(Grade C)
●慢性腰痛(3カ月以上)に対する有効性には高いエビデンスがある。(Grade A)
●運動の種類によって効果の差は認められない。(Grade B)
●至適な運動量、頻度、期間については不明である。(Grade I)

                   引用:腰痛診療ガイドライン2012

つまり、急性腰痛にはあまり効果がありません。

「シンプルに痛くないように動くこと&3日以上安静にしない」です。

ただ、慢性的な腰痛に移行している場合には運動療法が有効です。

下半身のストレッチと体幹の筋力トレーニングはしっかりとやりましょう

ぎっくり腰の再発予防とは?

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●運動療法は腰痛の発症予防に有効である。(Grade B)
●コルセットの腰痛予防効果に関して一致した見解がない。(Grade I)
●認知行動療法は、腰痛が慢性化し身体障害の発生や病欠が長期間に及ぶのを予防するために有効である。(Grade B)
●職業性腰痛では、腰痛発症後も活動性の維持や仕事内容の変更などでなるべく早く復職することにより、腰痛の遷延や身体障害の発生が予防され、病休の長期化を防ぐ。(Grade A)

引用:腰痛診療ガイドライン2012

大切なのは

・コルセットはなんとも言えない
・やはり安静よりも動いた方が良い

ということです。

ぎっくり腰に対する解説動画

今までのガイドラインや臨床的な見解を踏まえると

・発症から3日目まではある程度安静でもOK
・3日以上は安静にしないように痛みのない範囲で動いてもらう
・セラピストは痛みのないポジションや動作を一緒に探す

と。これくらいです。ホントにw

1週間もすると痛みのピークは落ち着いてゆっくり回復していきます。あくまでも回復を妨げないようにすればOKです。無理に変な治療方法はしないようにしましょうw

ぎっくり腰の再発予防トレーニング

で急性期を終えて、痛みが落ち着いた腰には。

しっかりとトレーニングをしましょう。

・ハムストリングス 、臀筋群のストレッチ
・腸腰筋のトレーニング
・多裂筋のトレーニング

このあたりはめちゃくちゃ重要です。腰椎の前弯を維持して安定性の高い椎間関節を作り上げましょう!

ぎっくり腰のまとめ

  • 過度な安静はNG。3日以上の安静はNG。
  • 急性期にはピラティスは効果的ではない
  • 慢性期に移行した腰痛にピラティスの効果がある
  • 再発予防トレーニングとしてピラティスは効果的

しっかりとしたガイドラインがあるので、流れに沿って介入プランを考えてみてくださいね^^

ではでは!!

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